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【経済インサイド】ローカル私鉄の小田急が全国のMaaS(マース)を支援する理由とは

小田急電鉄の特急ロマンスカー「3000形」(左)と「70000形」=5月25日、神奈川県海老名市(古厩正樹撮影)
小田急電鉄の特急ロマンスカー「3000形」(左)と「70000形」=5月25日、神奈川県海老名市(古厩正樹撮影)

 東京・新宿から神奈川・箱根を結ぶ“ローカル鉄道”を運行する小田急電鉄が、全国の交通事業者が検討を進める「MaaS(マース)」の導入を後押ししようとしている。各種交通手段を一つのサービスとしてとらえ、目的地までの経路検索や運賃などの決済を一括でできる仕組みのマースは、トヨタ自動車と西日本鉄道など、さまざまな事業者が実験を進める。しかし、小田急は他路線の事業者のマース導入を促すことで、全国的なマースプラットフォームを構築して“元締め”となるつもりだ。

 「『会いたいときに会いたい人に会いに行ける』をキーワードに新しいモビリティライフを広げる」。小田急の星野晃司社長は昨年4月の記者会見でこう述べ、マース事業を登戸(川崎市)-代々木上原(東京都渋谷区)間の複々線化完了後の同社の柱とする考えを明らかにした。

 小田急は昨年12月に列車検索アプリ「駅すぱあと」を提供するヴァル研究所などと協業して「小田急マース」のスマートフォンアプリの開発を発表した。このアプリを使うと、例えば自宅から箱根までのルートを検索すると、グループのバスやタクシー、鉄道といった交通機関の最適なルートが表示され、決済まで一括で完了できるようになるという。

 小田急のマースの推進役を担う次世代モビリティチーム統括リーダーの西村潤也氏は、マースに注力することになった経緯について、「複々線化後の新たな中期経営計画の策定に向けて情報収集を進めたところ、海外でサービスが始まっているマースについて知り、平成29年の秋頃からマース事業の検討を進めてきた」と説明する。

導入に向け整備着々

 マースは欧州で先行しており、フィンランドでは、マースグローバル社が定額料金で首都ヘルシンキの各種交通機関が乗り放題になるサービスをアプリ「Whim(ウィム)」で提供しているほか、政府はマースに関する法整備を進めるなど、世界最先端を走っている。ドイツでも自動車大手のダイムラーがマースアプリ「moovel(ムーベル)」を提供。日本を含め各国への導入を進めている。

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