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総合不動産各社がホテル事業強化 インバウンド拡大に対応

 訪日外国人旅行客(インバウンド)の急増に対応するため、不動産各社がホテル事業の強化を加速している。来年開催の東京五輪・パラリンピックを前にした需要増に加え、東京都心の地価上昇などを背景にマンション用地としては採算が合わず、ホテルへの転換を余儀なくされるケースも増えており、各社は上質感などの特色をアピールし、需要取り込みを急ぐ。

 三井不動産は手掛けるホテルの客室数を令和2(2020)年度末までに、現在の1・5倍にあたる1万室体制へと大幅拡充する。従来の「ガーデンホテル」に加え、ワンランク上の「ザ・セレスティン」ブランドを新設定。いずれも宴会場などを省く代わりに、上質感ある広い客室が特徴の「宿泊特化型」だ。

 ライバルの三菱地所も、これまでばらばらだったホテル開発や運営、リゾートホテル開発などの各事業を集約。ホテル事業の体制を強化する。三井と同様にプレミアムクラスの宿泊特化型ホテルの新ブランド「アイコニック」を追加して、攻勢をかける。

 各社をホテル事業の強化に駆り立てるのは、観光地や都市部を中心とした急激な宿泊需要の増加だ。

 政府は訪日客数を2年に4000万人、12年には6000万人まで拡大させる目標を掲げ、ビザ緩和などの政策効果もあって実際の訪日客数も順調に増加する。だが受け入れるホテル客室数は追いついておらず、東京五輪期間中のみならず、それ以降も客室数の不足が続くと予測されている。

 別の事情もある。東京都心の地価上昇で、住宅向け用地が分譲、賃貸マンションとして販売すると高価格になりすぎ、ホテルでないと採算が合わないケースも出ており、中規模マンション用だった駅近の立地を、同サイズの宿泊特化型ホテルに切り替えるといった取り組みを進めている。

 一方、宿泊特化型ホテルでは飽き足らない富裕層の取り込みを目指すのが、高級ホテルの強化を進める森トラストだ。マリオットなど高級ホテルブランドと提携し、日本各地の都市やリゾート地でホテルを展開。全国の観光地を回遊する海外富裕層の“ブランド志向”に働きかける狙いだ。

 海外と比べ、日本は高級ホテルが少ないとされており、同社は「高級ホテルの拡充が富裕層を中心とした宿泊客の獲得につながる」と差別化を強調している。

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