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日産・ルノー 統合論「棚上げ」も残る火種

 記者会見を終え、引き揚げる日産自動車の西川広人社長=14日午後、横浜市
 記者会見を終え、引き揚げる日産自動車の西川広人社長=14日午後、横浜市

 日産自動車の西川(さいかわ)広人社長は14日の決算会見で、ルノーによる経営統合提案について、検討は時期尚早との考えを示した。ルノーのジャンドミニク・スナール会長と「今は業績回復に集中することで一致した」(西川氏)というが、今後、避けては通れない問題で、決着までに両社の協業による効果が十分に発揮されない懸念もある。

 「スナールさんと率直に議論している。その中で、資本関係のあり方もテーマになった。スナールさんは『経営統合がいいんじゃないか』と言う一方で、別の方向性にもオープンだ」

 西川氏はこう強調したが、統合論の棚上げで一致したという発言は、額面通りには受け取りにくい。

 三菱自動車を含む3社連合は3月、新しい意思決定機関の設置で合意した。この機関に関してスナール氏は来日時に「資本の話とは関係がない」と述べていたが、4月には一転、統合を提案しているからだ。

 意思決定に関して3社の上部に位置するこの機関について、日産側には「ルノーが経営統合の布石として考えている」という疑念がくすぶる。そのまま、持ち株会社に移行すれば、ルノーが提案している統合の形式と同じになるからだ。

 しかも、意思決定機関のトップはスナール氏。日産にとって統合論への“防波堤”の役割を果たしていた時のカルロス・ゴーン被告は、両社の上部ではなく傘下の合弁会社「ルノー日産BV」を統括会社とし、対等な関係に腐心していた。

 西川氏は経営統合について、「外形的な統合は、日産から見た場合、価値を生み出す力を毀損(きそん)するリスクがある」と改めて否定的な意見を述べた。関係者は現在のルノー・日産の関係について「笑顔で握手している裏で、殴り合っている」と表現しており、統合論は今後もくすぶりそうだ。

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