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【経済インサイド】混迷極めるルネサス 半導体工場、異例の生産停止

 もっとも、半導体工場は簡単に止めたり、立ち上げたりできるものではない。止めた状態から再びフル稼働に移行するだけで4~5日かかる。過去の災害時に停止した経験をもつとはいえ、これほどの長期間は初めてだ。

 何より今回の対応は、同社の復活が依然として遠い事実を示している。同社は現在も開発や総務部門を中心に1000人規模の希望退職を募集しているほか、一部生産ラインの削減を検討している。当面は買収などの攻めだけでなく、人員削減や生産停止といった“守り”を併用することになりそうだ。

 国内の半導体業界を見渡すと、記憶用半導体「DRAM」を手掛けるメーカーは全滅。別の記憶用半導体「フラッシュメモリー」を手掛ける東芝子会社の東芝メモリは、米投資ファンドを中心とする日米韓連合の傘下となった。液晶でもシャープは鴻海精密工業(台湾)子会社となり、12年に日立と東芝、ソニーの事業を統合して生まれたジャパンディスプレイ(JDI)も事実上、中台連合の傘下となった。

 画像センサーで高いシェアを持つソニーを除けば、ルネサスは日の丸半導体の最後の砦ともいえる存在だ。同社が破綻するようなら「日の丸半導体」が滅ぶだけでなく、日本の製造業全体に深刻な影響が及ぶだけに、賭けの結果が注目される。(経済本部 井田通人)

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