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東芝、稼ぐ力乏しく 負の遺産、米LNG事業も売却できず

決算説明会見に臨む東芝の車谷暢昭会長兼CEO=13日午後、東京都港区の東芝本社(納冨康撮影)
決算説明会見に臨む東芝の車谷暢昭会長兼CEO=13日午後、東京都港区の東芝本社(納冨康撮影)

 東芝が13日に発表した平成31年3月期連結決算は、構造改革費用がかさんだとはいえ本業のもうけを示す営業利益が354億円にとどまり、「稼ぐ力」の乏しさが改めて浮き彫りとなった。最大で1兆円近い損失を生む恐れのある米国の液化天然ガス(LNG)事業など「負の遺産」も一掃しきれていない。5年後に電機業界でトップクラスの収益力を実現するとした中期経営計画の目標達成への道のりは遠い。

 「順調にさまざまな交渉が進んでいる」

 東芝の車谷暢昭会長兼最高経営責任者(CEO)は同日の決算会見で米LNG事業の売却についてそう述べ、今年度中に手続きを終える方針を強調した。

 同社は米国産シェールガスをLNGに加工し、20年間にわたり販売する権利を25年に取得した。その後、米原発子会社の巨額損失で経営が悪化する中、リスクの大きい同事業の早期売却を決断。入札の結果、中国民間ガス大手への売却がいったん決まったものの、米中当局の許可が下りないまま4月に白紙となった。

 需要の旺盛なLNGの買い手がつかないとは考えにくく、実際に損失額が1兆円近くに上る可能性は低い。ただ、平田政善専務兼最高財務責任者(CFO)が昨年秋に「年100億円程度の損失を覚悟している」と語ったように、事業を手放さなければ重い負担が将来にわたりのしかかる。再入札で売却が決まったとしても前回より安く買いたたかれるのは必至だ。

 一方で31年3月期は中国の景気減速などでシステムLSI(大規模集積回路)などの半導体部門が359億円の大幅減益となった。これに伴い同部門で350人を削減するが、リストラ頼みにも限界がある。中国の景気減速は約4割を出資する半導体メーカー、東芝メモリホールディングスの持ち分法損益にも影響を及ぼしつつある。

 車谷CEOは「計画通り進捗している」と構造改革の効果を強調。売上高4兆円以上、営業利益率10%という中期計画の目標も変更しなかったが、今期以降も気の抜けない状況が続きそうだ。

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