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【経済インサイド】外国人の口座売買防げ 銀行が管理厳格化

 宿泊業界への外国人労働者の受け入れ拡大に向け、国内で初めて実施された新たな在留資格「特定技能」の試験の受験者ら=4月14日、東京・霞が関
 宿泊業界への外国人労働者の受け入れ拡大に向け、国内で初めて実施された新たな在留資格「特定技能」の試験の受験者ら=4月14日、東京・霞が関
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 銀行が外国人労働者の預金口座管理の厳格化に取り組んでいる。在留期限の過ぎた技能実習生や外国人留学生の帰国時などに、口座を解約せずインターネットなどで不正に売却するケースが後を絶たず、所在不明になった場合は強制解約も辞さない構えだ。マネーロンダリング(資金洗浄)や特殊詐欺などの温床にもなっており、外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法の施行で対策が喫緊の課題となる。

■強制解約の同意

 「帰国する時に転売され“オレオレ詐欺”に使われることもある。取引先企業で働いているなら、勤務実態もきちんと確認する」

 千葉興業銀行(千葉市)の担当者はこう指摘する。

 同行は3月から外国人が口座を開設する時に在留期間満了日の「届出書兼同意書」の提出を求めている。名前や住所、在留期限、勤務地・留学先を明記してもらうほか、期間満了時に所在が分からない場合は勤務地・留学先へ照会した上で取引停止や強制解約の可能性もあると指摘している。

 1月から同様の取り組みを始めた横浜銀行(横浜市)でも、在留期間の満了日や特別永住者証明書の有効期間が過ぎても更新を届け出ない場合は、強制解約を含む「取引制限」に異議を申し立てないとの同意を口座開設時に取り付ける。

 日本は国際組織「金融活動作業部会」(FATF)による資金洗浄対策に関する審査を秋に控えており、対応が金融業界共通の重要な課題になっている。地銀各行が対策を進めるのは、金融庁が昨年2月、対策強化を求めるガイドラインを出したのを受けたものだ。3メガバンクも同様の取り組みを進めている。

■ベトナム人増加

 背景にあるのが外国人留学生や技能実習生による口座売買の横行だ。生活費を稼ぐため、または帰国時に不要となった給与振込口座を小遣い稼ぎの感覚で転売する人も少なくなく、犯罪集団に流出している。

 最近は特にベトナム人の銀行口座が増加している。警察庁の調査では、不正送金の一時送金先として2018年に把握した562口座のうち、名義人の国籍はベトナムが実に62・8%を占め、日本が14・8%、中国が13・3%と続く。以前は圧倒的に多かった中国人口座とは既に逆転した。

 不正口座は在日ベトナム人がよく利用する会員制交流サイト(SNS)を通じて“流通”している。1口座当たり数万円で取引されるといい、1人で複数の口座をつくって売りさばいていたケースもあった。

 このため、金融業界ではベトナム語や中国語のチラシで「口座の売買は違法です」と呼びかける動きも出ているが、地道な取り組みがどこまで奏功するかは見通せない。

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