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“巨艦”トヨタ、異業種連携 次世代技術開発コスト削減狙う

決算説明会に臨むトヨタ自動車の豊田章男社長=8日午後、東京都文京区(萩原悠久人撮影)
決算説明会に臨むトヨタ自動車の豊田章男社長=8日午後、東京都文京区(萩原悠久人撮影)

 平成31年3月期の連結売上高が、国内企業で初めて30兆円を超えたトヨタ自動車だが、今後は車両の電動化や自動運転技術に巨額の費用がかかり、経営環境が厳しさを増すのは必至だ。豊田章男社長は8日の決算記者会見で、他の自動車メーカーや異業種との連携をさらに強化する方針を示した。“巨艦”の方向を変えるのは一筋縄ではいかず、社内での危機感共有も急いでいる。また、米国が中国からの輸入品に追加関税を課して中国経済が冷え込んだり、日米貿易協議で米側の要求が激化したりすれば、トヨタの好業績に水を差しかねない。

 「資源のない日本が単独で生きられないように、企業も単独で生きていけない。『仲間づくり』がキーワードだ」

 会見で豊田氏がこう強調したように、トヨタは29年、マツダなどと電気自動車(EV)の基幹技術を開発する会社を設立した。電動車の電池に関してパナソニックと、MaaS(移動サービス)ではソフトバンクと提携した。今年に入り、ハイブリッド車(HV)の特許を開放すると公表したのも、生産・販売する仲間を増やすことで得意とするHVを世界で普及させる狙いがある。

 背景には、技術開発を単独で進めるのではなく、基幹技術などを他社と協調することでコストを抑えるほか、異業種との連携で、自動車メーカーの持っていないノウハウに接近する狙いがある。

 次世代技術がビジネスモデルの変革を促す中、豊田氏は「『トヨタは大丈夫でしょう』というのが一番危険な言動だ」と指摘。質疑で成功体験を捨てて変革するための妙案を問われると、「それがわかれば苦労はしない」と打ち明けた。

 それでも、この日に公表した令和2(2020)年3月期の研究開発費は1兆1千億円と、前の期を500億円超上回る規模を計画する。小林耕士副社長は「このうち4割弱が次世代技術に関する費用。近いうちに5割に持って行く」と話した。

 米中協議が暗礁に乗り上げれば、好調な中国市場での売れ行きが悪化したり、日米貿易協議がうまくまとまらなければ、米国に輸出している自動車・部品に追加関税を課されたりする恐れもある。(高橋寛次)

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