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【令和経済のキーワード(2)】古森重隆・富士フイルムHD会長 「成長の維持」モノづくりとITの融合

インタビューに応じる富士フイルムHDの古森重隆会長=4月25日、東京都港区(三尾郁恵撮影)
インタビューに応じる富士フイルムHDの古森重隆会長=4月25日、東京都港区(三尾郁恵撮影)

 令和時代を迎える日本経済のキーワードとして「成長の維持」を挙げたい。平成を「失われた30年」と呼ぶことには賛成できない。苦境に陥った企業もあるが、それは経営がきちんとできていなかったという個別の問題であって、時代の特徴だとはいえない。

 平成の始まりは、工業立国・モノづくり大国としての日本の勢いが止まるのと同じタイミングだった。プラザ合意(1985年)後の急激な円高、マネーゲームとバブル崩壊を経て、製造業の多くが生産拠点を国外へ移した。

 そのため、国内総生産(GDP)の尺度でみれば成長は鈍化したが、海外展開などを通じて日本企業の体質は確実に強くなっている。米社会学者エズラ・ヴォーゲルが79年に『ジャパン・アズ・ナンバーワン』を著した当時と比べれば、確かに日本の製造業の世界的覇権は失われたが、それでも平成は決して停滞した時代ではなかったはずだ。

 当社は21世紀初めに、写真のデジタル化という巨大な荒波に見舞われた。利益の約7割を稼いでいた写真フィルムや現像関連市場が急速に縮小する中、強みの技術を生かすことで構造転換と再成長を成し遂げた。

 IT化がどれだけ進んでも、リアルなモノづくりはなくならない。カメラや複合機が示すように、「作り込み」の技術は今も日本メーカーが持つ絶対的な強みだ。IT、サイバーと実際のモノづくりを組み合わせれば、令和時代も世界と戦っていけるだろう。

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