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日米貿易交渉 日本、今夏の参院選控え譲歩困難

交渉前に握手を交わす茂木経済再生相(左)とライトハイザー米通商代表=15日、ワシントン(共同)
交渉前に握手を交わす茂木経済再生相(左)とライトハイザー米通商代表=15日、ワシントン(共同)

 15日(日本時間16日)に初会合が開かれた日米による新たな貿易交渉で、日本は牛肉や豚肉などの農産品や、自動車などの工業製品といった物品の関税引き下げに交渉範囲を絞り込みたい考えだ。米国内には関税にとどまらず、サービス分野を含めた交渉を求める声もあるが、今夏に参院選を控える日本にとって譲歩は困難な状況だ。

 今回の協議の焦点は、交渉の対象範囲をどこまでにするかだ。茂木(もてぎ)敏充経済再生担当相は初会合後、交渉について「昨年9月の共同声明に沿った形で進める」と述べた。だが、声明では物品貿易協定(TAG)と称する一方で、「サービスを含む重要な分野で、早期に結果を生じるものも交渉を開始する」と盛り込まれており、その範囲について曖昧な部分を残している。

 初会合は16日(日本時間17日)に最終日を迎えるが、米国側の出方は読み切れない。米国は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)発効で、米国産のシェアが奪われていることを最も問題視している。このため、「米国側が交渉妥結を急ぎ、日本が求める物品関税に交渉範囲を絞る可能性がある」(交渉筋)との期待感もある。

 しかし、その場合でも、農産品の関税引き下げは「TPPと同等か、それを超える水準」(パーデュー米農務長官)を米国側が要請し、さらなる市場開放を迫ってくる可能性が高い。

 とくに夏の参院選を控え、与党内には危機感が高まっている。12日に自民党本部で開かれた会合では、関税引き下げがTPPで日本が以前に約束した水準を超えないよう求める意見が相次いだ。ある自民党幹部は「過去の歴史が日米交渉は難しいと教えている」と、警戒感をにじませる。(大柳聡庸)

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