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【春闘】「意義薄れた統一交渉」 電機連合、再検討へ

各労協からの妥結状況が書かれたホワイトボード =13日、東京都中央区(荻窪佳撮影)
各労協からの妥結状況が書かれたホワイトボード =13日、東京都中央区(荻窪佳撮影)

 電機各社の平成31年春闘は、ぎりぎりまで決着が見えない例年以上に厳しい交渉となった。最終的に賃金水準を一律に引き上げるベースアップ(ベア)は6年連続の実施で決着したが、交渉過程では人材への投資などをめぐる労使間の意見の違いが目立った。各社の業績にばらつきが出る中、要求の足並みをそろえ、一律の回答を引き出す統一交渉方式の限界を指摘する声も上がっている。(井田通人)

 「(前日まで交渉の行方が分からなかったので)この場に来てみてホワイトボードが全ての回答で埋まったのを見ると、鳥肌が立つような気持ちだ」

 電機各社の労働組合で構成する電機連合の野中孝泰中央執行委員長は、13日の会見で交渉の感想をそう述べた。

 月額3千円以上という労組側のベア要求に対する会社側の回答は千円。前年を500円下回り、ここ5年で最も低かった29年に並ぶのがやっとだった。それでも野中氏は「賃金引き上げの流れを継続でき、組合員の期待にも応える水準」と評価した。

 過去5年のベア累計額が9千円に達する中、会社側は将来的な負担増を懸念。中国の景気減速など環境悪化もあり、賃金上積みに最後まで慎重だった。人材投資も、必要性を認める点では一致したものの、賃金改善を最優先する労組側に対し、会社側は「育児と仕事の両立などの待遇改善も選択肢」と譲らなかった。

 電機業界では60年近くにわたり、電機連合が要求をまとめ、各社の労組が交渉する統一交渉方式が採用されてきた。野中氏は「統一交渉による賃金相場の形成は社会的責任」と重要性を強調する。労組側にとっては、その方が交渉力を高められる利点もある。

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