PR

ニュース 経済

【経済インサイド】昔は預金が7年で倍増 金融庁長官の「出張授業」

 遠藤長官は「皆さんの祖父母世代は銀行に預けているだけで金利が10%、親世代は7%付いたが、今は0・01%しかつかない」と説明。資産が倍になるまでの年数は、10%だと約7・2年、7%だと10・2年だが、今なら6932年かかるとの試算を紹介し、生徒たちを驚かせた。

 ■投資のすすめ

 こうした環境下で、遠藤長官が最後に生徒に勧めたのが「長期・積立・分散」による投資だ。長期間にわたり、毎年少しずつ、国内外の債権や株式などさまざまな金融商品に投資を続けることで、リスクを分散させながら、世界の成長を取り込むことも可能だからだ。こうした投資であれば、短期的には資産が増減しても、長期でみると安定的に増加していくとされる。

 若いうちに始めた方が有利ともされ、金融庁が高校生や大学生を対象に金融教育を行うのはそのためだ。また、29年秋以降に価格が乱高下した仮想通貨の購入者の多くが若者だったことも金融庁の危機感に繋がっている。「最初にやる投資としてはリスクが大きすぎる」(金融庁)からだ。

 34年4月からは成年年齢も18歳へと引き下げられる。親の同意のない契約は取り消せる「未成年者取消権」も18歳以上は失うため、若いうちに金融リスクの正しい知識を持っておくことは重要なのだ。

 授業を振り返り「(高校生に金融を教えるのは)むちゃくちゃ難しい」と苦笑いを浮かべた遠藤長官。自己採点も「40点」と遠慮がちだったが、生徒の1人は「大事な話だということは分かった」と感想を述べていた。

 金融庁の担当者は「お金は一生つきあっていくものなのに、体系的に学ぶ機会が乏しい。1回の授業ですべてを理解するのは難しいが、関心を持つきっかけになってもらえれば」と語る。

 「出張授業」は昨年7月の本格スタートから今回で計28回開催。91人の職員が“先生”に立候補しており、金融庁は来年7月までに職員の母校や要請のあった学校に、全員を派遣する方針だという。 (経済本部 蕎麦谷里志)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ