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デブリ取り出し難航すれば、8兆円の廃炉費用は上振れも

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公開された、福島第1原発2号機の原子炉格納容器内調査で確認されたデブリと見られる堆積物に接触中の画像=13日、東京電力福島第1原発(東京電力提供)
公開された、福島第1原発2号機の原子炉格納容器内調査で確認されたデブリと見られる堆積物に接触中の画像=13日、東京電力福島第1原発(東京電力提供)

 東京電力福島第1原子力発電所の廃炉に必要な資金は総額で8兆円と試算されている。ただ、原子炉格納容器内で溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出しは廃炉作業の最大の難関で、現時点では取り出しの工法も決まっていない。想定以上に難航すれば廃炉費用の拡大につながり、東電の再建にも影響しかねない。

 原子力損害賠償・廃炉等支援機構は平成28年、経済産業省の「東京電力改革・1F(福島第1原発)問題委員会」(東電委員会)の会合で、国内外の有識者へのヒアリングに基づき、福島第1原発1~3号機のデブリ取り出しに向けて確保すべき資金の額は最大6兆円程度との見方を報告した。もっとも、「機構の責任において評価したものではない」との注釈付きだ。

 福島第1原発の廃炉費用をめぐって東電委員会は28年、デブリ取り出しを踏まえ、従来見込んでいた2兆円から、4倍に当たる8兆円が必要と試算。29年には廃炉に必要な資金を賄うための積立金制度が創設され、東電は原賠機構の管理・監督のもと、稼いだ利益を元手に毎年度一定額を積み立て、必要な額を取り崩しながら廃炉に充当する仕組みだ。

 ただ、「未踏の挑戦」となるデブリ取り出しにかかる費用は、どういう工法を採用するかによって大きく変わるとされ、現状では不透明感が強い。

 各号機で状況は異なるとみられ、デブリ取り出しが難航すれば、廃炉費用が現時点で見込む8兆円からさらに上振れし、東電再建にも暗雲が漂う。(森田晶宏)

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