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被災地再生の理想と現実 福島イノベーション・コースト構想

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 物流でも新たな試みが始まった。浪江郵便局と南相馬市の小高郵便局は昨年11月から業務用パンフレットなどの輸送にドローンを活用。客向けはまだだが、毎月第2、3週の火、水、木曜日に飛ばし、データは東京の日本郵便本社にリアルタイムで伝え、実用化に向け蓄積されている。

 ただ住民の肌感覚は実用化を見渡す段階にはない。例えば浪江郵便局の担当者は「冬はドローンを飛ばせないこともある」という。ドローンの大敵は風。風速5メートルを超せば飛行を見合わせ、輸送が小規模なこともあり現段階では「特別便利になったわけではない」。浪江町の関係者も、実証実験を積み重ねた先に見える最新技術の活用は「将来のこと」と語り、イノベーションの熱気には、遠い。

 もちろん、実用化には膨大なノウハウの蓄積が不可欠だ。その意味で実証実験で南相馬を訪れた研究者や企業関係者が、年間4千人(29年度)いたのは悪い数字ではない。「研究者の間で『実験のしやすい地域』として、一定の評価を得つつある」(同室)

 浜通り地域で研究者らに不評なのは、不通状態が続くJR常磐線など交通インフラの未整備、雇いたくても帰還住民が少なく首都圏以上に深刻な人手不足などだ。海外の企業や研究者には、なお「放射線アレルギー」が残るという。結局、研究開発でネックになっているのは復興への基盤整備そのものといえそうだ。(内田優作、写真も)

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