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「準備間に合わぬ」欧州、合意なき離脱の混乱に危機感

EU離脱を訴え、英下院のそばでデモを行う人々=15日、ロンドン(ロイター)
EU離脱を訴え、英下院のそばでデモを行う人々=15日、ロンドン(ロイター)

 欧州では、英国議会によるEUとの離脱案否決を受け、現実味を帯びる英国の「合意なき離脱」に伴う経済・社会混乱への危機感が一気に高まった。各国当局や企業は無秩序な離脱に備えて対応を急ぐものの、どこまで混乱が抑えられるかは不透明だ。

 「『合意なき離脱』では準備が間に合わない」

 フランス北部のカレーなど2港の運営会社代表を務めるジャンマルク・ピュイスソー氏は表情を曇らせながらこう語る。港は英仏海峡を挟んで英ドーバー港に面し、人の往来や物流の大動脈の一翼を担う。

 英国がEUとの合意がないまま離脱した場合、大きな影響が出る分野が物流。税関や動植物の検疫が必要になるためだ。トラック1台に対する手続きに2分前後かかると、たちまち27キロの車列ができるとも予測され、港湾では手続きの電子化を急ぐ。

 独郵便会社ドイツ・ポストによると、物流の混乱回避のため、企業が在庫を拡充しようと物資を英EUの双方に送る動きがすでに目立つという。同社は税関対応の事務所を英側に設け、独自動車大手BMWも関税処理のITシステムを導入。英EUの貿易は将来、無関税になる可能性があるが、「それでも必要」とみるためだ。

 こうした備えは余分なコストも生む。オランダの国家機関はその経費を2023年までに23億ユーロ(約3千億円)と試算。英国を主要輸出先とするアイルランドは牛肉や魚類が関税で打撃を受け、「数十億ユーロ規模」の補助金をEUに申請する可能性も示す。

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