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営業利益率を犠牲にしてまで鳥貴族が店内串打ちにこだわる理由

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 段取りがえに時間がかかる

 では、焼き鳥を仕込む工程はどうなっているのだろうか。まず、調理の前に手を洗い、店舗に納品された鶏肉をまな板に置く。袋から出した鶏肉を包丁で切って、串打ちをして容器内に並べてラップフィルムでくるみ、冷蔵庫に入れる。別の肉を調理する際は、まな板と包丁を洗って殺菌する必要がある。鳥貴族では鶏のモモ肉だけでなく、砂ずりやレバーなども提供しているため、「段取りがえ」にも時間がかってしまう。さらに「血の色がつきやすい肉は調理器具をしっかり(通常より)洗う必要がある」(真門部長)。

「国産鶏肉」と「丁寧な手打ち」をアピールする(出所:鳥貴族公式Webサイト)
「国産鶏肉」と「丁寧な手打ち」をアピールする(出所:鳥貴族公式Webサイト)

 セントラルキッチンという選択肢もある

 時間も手間もかかる串打ちだが、全ての外食チェーンがこのような作業をしているわけではない。

 例えば、セントラルキッチン(集中調理施設)で串打ちまでの工程を済ませ、各店舗に配送する方法がある。セントラルキッチンで「きも担当」「つくね担当」といったように人員を配置すれば、担当者は早期に“熟練工”となり、迅速な調理が可能となる。また、店舗で調理するときのような段取りがえもそれほど発生しないので、より高い生産性を実現できる。

 セントラルキッチンの利点は他にもある。それは、調理のブレが発生しにくいことだ。店舗で調理すると、担当者の力量によって味や量に差が出てしまうことがある。同じチェーンなのに、店ごとに提供される料理の質がバラバラだとお客は困惑してしまうだろう。

 ある業界関係者は「店舗でもセントラルキッチンでも、(焼き鳥の)味に大きな差は出ない。むしろ、味がバラバラになるデメリットのほうが大きいのではないか」と指摘する。この指摘が正しいならば、鳥貴族は味にも利益にも寄与しない作業にこだわっていることになる。

 鳥貴族が手打ちにこだわる理由

 それでは、なぜ、鳥貴族はここまで“非効率”な店内の串打ちにこだわっているのだろうか。真門部長は「鮮度を保つため」と説明する。

 豚肉や牛肉とくらべ、鶏肉は調理を開始してからの鮮度の落ちが早い。そのため、お客の口に入る直前に調理したほうがおいしくなるというわけだ。確かに、人気のある個人経営の焼き鳥店やもつ焼き店のなかには、鮮度を保つために営業時間中でも串打ちをするところもある。

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