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【主張】消費増税対策 ポイント還元は混乱招く

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 来年10月の消費税増税に備えた対策の一環として、キャッシュレスで決済した場合にポイント還元することを政府・与党が検討している。

 だがその効果は不透明であり、混乱に拍車をかける恐れもある。政府にはまず、軽減税率の混乱回避を最優先に取り組んでもらいたい。

 政府・与党案は、クレジットカードなどで代金を支払った利用者に対し増税の2%相当分を後日ポイントとして還元する方向だ。政府が必要な費用を補助する。

 対象は中小小売店での支払いに限定し、還元する期間も半年から1年に限定する。増税に伴う消費の落ち込みを防ぎ、同時にキャッシュレス決済の推進につなげるのが狙いだという。

 だが、今回の増税では食料品などの税率を8%に据え置く軽減税率を導入する。税率が異なる商品が混在することになり、中小小売店の店頭などでは混乱も予想される。そこへポイント還元という増税対策が加われば、小売りの現場は複雑さを増す。

 消費税率を10%に引き上げる来年10月に向け、安倍晋三首相は政策総動員で景気の落ち込みを防ぐように指示した。これを受けて経済産業省を中心に進めているのがポイント還元だ。中小小売店でキャッシュレス決済した人にポイントで還元し、それをいつ使うかは利用した人が決める仕組みだ。

 クレジットカードや電子マネーによる利用を想定するが、ポイントが付かないカードもある。その場合には2%分の現金値引きも認めるという。だが夕方の混雑した店頭で、そうした煩雑な作業が果たして可能なのか。

 公平性の問題も残る。ポイント還元は中小店が対象で、大手百貨店や大手スーパーは対象外だ。中小店でも現金決済は対象にはならない。政府はクレジットカード会社に手数料の値下げも求める方針だが、民間ビジネスに過度に介入することは好ましくない。

 政府は普及が遅れている中小店でのキャッシュレス決済を推進するためだとするが、本来の増税対策である軽減税率への対応がおろそかになっては本末転倒だ。

 酒類を除く飲食料品が対象となる軽減税率は、スーパーの店内や外のベンチで食べる商品には適用されない。小売店側には疑問も多い。混乱回避に向けた適用事例の周知徹底もまだ足りない。

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