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「空の産業革命」へ新たな一歩 ドローン、規制緩和で初の目視外飛行

浪江郵便局に到着する荷物を積んだ小型無人機「ドローン」=7日午前、福島県浪江町
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 小型無人機「ドローン」を使った国内初の目視外飛行による荷物搬送が7日、福島県の南相馬市と浪江町の郵便局間で始まった。距離は約9キロ、荷物の重量も2キロ程度だが、飛行の意味は重い。ドローンには、もともと操縦者による監視の徹底が求められていたが、9月に規制が緩和されたのは物流を筆頭に人口減少の中、ドローンの持つ可能性への熱い期待がある。

 午前9時1分、南相馬市の小高郵便局屋上から浮上したドローンは、目的地を探るように上空30メートル付近で停止し、やがて一直線に上空を滑空していった。

 最高時速は72キロだが、この日は54キロ程度に抑えた。それでも16分後には浪江郵便局に到着、自動車では追いつけなかった。

 今回は、国内で初めてとなる補助者のいない形の目視外飛行。従来は肉眼で機体を監視する人員を置く必要があったが、国交省が9月、規制を緩和し可能になった。運航に際し日本郵便は両郵便局からパソコンを使ってGPSで位置情報を把握、ドローンの搭載カメラからの映像もチェックし監視下に置いていた。

 とはいえ、ドローン普及に向けた新たな一歩だ。日本郵便では今後、両郵便局間の運航を毎月第2、3週の火、水、木曜日に実施し、主に郵便局の書類やチラシの輸送を重ねノウハウを蓄積していく。作業を見守った同社の小池信也郵便・物流事業企画部長は「物流の現場は人手不足。安全性を高めながら可能性を掘り下げたい」と意欲的で、ゆうパック配送など実サービスでの利用の枠を広げ、全国での実用化を目指す。

 ドローン活用では、官民協議会がまとめた「空の産業革命に向けたロードマップ」に沿って官民一体の取り組みが進む。用途は物流のほか、災害時の避難誘導や状況把握などがあり、新たな「空の道」開拓への期待は大きい。県も浜通り地区を「福島イノベーション・コースト構想」のもと、最先端技術研究開発拠点と位置づけ、復興を目指す。

 記念すべき飛行の着陸を浪江郵便局で見届けた浪江町の吉田数博町長は、「物流の転換点だ。(地元への)帰還者が少ない中、ありがたい」と語った。(内田優作)

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