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【山本隆三の快刀乱麻】効果が薄いトランプ米大統領の石炭復活策 ガス火力、再生エネの流れ変わらず

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 支持者の多い州を訪問するのは気分がいいとみえ、トランプ大統領はすでに同州を6回訪問している。中間選挙のキャンペーンのため、州都チャールストンを8月21日に訪問した際は、オバマ前大統領が打ち出した石炭火力削減を狙ったクリーンパワープラン(CPP)を廃棄し、全面的に見直すという環境保護庁(EPA)の計画を改めて発表した。狙いは、中間選挙でも炭鉱関係労働者の支持を得ることにある。同州の改選上院議員は元知事の民主党議員で、共和党にとって手ごわい相手だ。

 トランプ大統領が石炭復活の具体策を打ち出すのは、炭鉱関連労働者の支持を固めるだけではない。共和党保守層の多くが石炭復活を支持しており、温暖化は人為的なもので発生していないとの立場に立つ。共和党のコアの支持者の意向に沿った政策を進めるトランプ大統領が、二酸化炭素(CO2)排出量の増加に結び付く自動車の排ガス規制の緩和とCPP廃棄を中間選挙前に決めたのは、支持固めの一環だろう。

 実効性がなかった石炭復活策

 石炭火力は、2000年初頭まで米国の電力供給の約50%を担っていた。しかし、その後、安価なシェールガスが商業ベースで供給されるようになると相対的な競争力を失い、炭鉱地帯から離れた石炭火力を中心に閉鎖が進んだ。さらに、米国内の電力需要量が伸び悩むなか、南部、中西部を中心に風力発電設備が増えたことも石炭火力に影響を与えた。石炭火力の発電量は16年に米国史上初めて、天然ガス火力を下回った。

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