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「現場の声を大切に」第95代警視総監に就任 三浦正充(みうら・まさみつ)さん(58)

警視総監に就任した三浦正充氏(左)と握手する前総監の吉田尚正氏=14日、東京都千代田区の警視庁
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 20代だった警視庁捜査1課管理官時代の事件が今も忘れられない。真冬に連日24時間態勢で聞き込みをする刑事の姿に、「あの人たちは一体いつ休んでいるのか」と住民の間で話題となった。いつしか住民から、豚汁の差し入れや情報提供がもたらされ、容疑者が浮上した。「警察が懸命の努力をし、その姿が国民の共感を呼び、警察への協力につながる。警察と国民との関係の基本で、いつの時代も変わらない」

 現場への熱い思いをにじませるが、「温厚で誠実。部下の声に耳を傾けるリーダー」とは周囲の評だ。

 そうした人柄は海外との交渉でも奏功した。警察庁国際捜査管理官だった平成18年ごろ、日系ブラジル人の犯罪が相次いだ。日本で犯罪をしてもブラジルに戻られて捜査の手が及ばない「逃げ得」の状況が社会問題化。ブラジル当局と粘り強く交渉し、1年近くかけて同国内で容疑者の刑事責任を追及する代理処罰にこぎ着けた。「誠実な三浦さんだからこそできた」と当時を知る幹部は語る。

 刑事部門が豊富だが、人事部門の経歴も長い。「自分の好き嫌いを人事に持ち込んではいけない」が口癖だったといい、当時の同僚は「公平無私な姿勢は一貫していた」と振り返る。

 14日の就任会見では「光栄であると同時に身の引き締まる思い」。警視庁には重要未解決事件や振り込め詐欺など課題が山積。残り2年を切った東京五輪・パラリンピックや皇室行事の大規模警備も待ち受ける。「上意下達ではなく、現場の声を大切に、現場が納得して活動できるようにしていきたい」。語り口は穏やかだが気持ちは熱い。(荒井敬介)

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