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【リーマン10年 危機後の世界】(2)トランプを生んだポピュリズム、世界を席巻

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 70億人超の人類の半分が持つ資産と同等の富を、上位8人の富豪が握る-。あるNGOが17年に公表したそんな報告は、経済格差が広がった金融危機以降のいびつな景気回復の実態を浮き彫りにした。11年には米ニューヨークで、反格差・反大企業本位の若者の「ウォール街を占拠せよ運動」が起きた。格差への反発は欧州でも根深く、ポピュリズムと共鳴して既存政党の退潮を招いている。

 「私の新しい友人の訪問を心から歓迎したい。彼とは最初からウマが合った」

 トランプは今年7月末、訪米したイタリアの首相のコンテを迎えた。反体制派政党「五つ星運動」が参画したポピュリスト連立政権の首相に、トランプ氏はことさら親近感をみせ、首脳会談では、移民政策や対テロ外交など協力拡大を誓った。

 米メディアは会談の模様を「米伊のポピュリスト戦線」と呼んだ。トランプ政権は、移民への「非寛容」を掲げるハンガリーのオルバン政権の新内閣発足時、祝意を表明。オバマ前政権と異なる対応をみせ、「戦線」拡大の予兆もある。

 トランプ政権は、グローバル貿易の荒波にもまれた鉄鋼などの国内産業を守ろうと、輸入品に高関税を課す輸入制限を発動した。

 ピッツバーグに拠点を置く鉄鋼大手は生産拡大に動き、工場の入り口には「新規の従業員を募集中」といった看板もかかる。だが、従業員(62)は「会社のもうけは会社の偉いやつに持っていかれるだけ」と吐き捨てた。金融危機後に欧米に広がったポピュリズムの“燎原の火”は収まる気配がみえない。(敬称略)

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