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経常黒字高水準も 米中摩擦で日本の「稼ぐ力」に打撃も 

訪日観光客の増加で旅行収支は大幅に拡大している=6月、東京・銀座 訪日観光客の増加で旅行収支は大幅に拡大している=6月、東京・銀座

 平成30年上半期の国際収支は、日本企業が海外子会社から得る配当金など第1次所得収支の黒字額が10兆円超に達し、日本企業が海外で稼ぐ姿が改めて鮮明となった。加えて日本への外国人観光客が増え、日本でお金を使ったことも追い風だった。ただ、米国と中国の貿易摩擦が激化し、世界経済は減速の危機に直面している。日本の海外などでの「稼ぐ力」は大きな打撃を受けかねない。

 日本の経常黒字を長年牽引してきた貿易収支の黒字額は、新興国の台頭や原油高の影響で減少傾向が続く。30年上半期は約1兆8千億円で、第1次所得収支を大きく下回った。

 第1次所得収支の黒字額は経常黒字額の9割以上を占める。武田薬品工業が約7兆円の大型買収を決めるなど、海外展開する日本企業がM&A(企業の合併・買収)を進め、経済成長や景気回復の続くアジアや米国、欧州などで、収益を拡大しているためだ。

 また、30年上半期は、旅行収支が過去最大を記録した。訪日外国人客は1589万8900人で、前年同期比15・6%増となる一方、出国した日本人は同4・3%増の878万3400人。外国人観光客が日本で使ったお金が、日本人観光客が海外で使ったお金を上回った格好だ。

 もっとも、この傾向がどこまで続くか予断を許さない。トランプ米政権が中国への制裁関税の第2弾を23日に発動することを発表するなど、米中の「貿易戦争」が深刻度を増しているためだ。

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