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【G20】国際課税基準強化うたうも実効性に疑問、難題

 22日閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、国際的な課税逃れ対策に非協力的な国・地域を判定する基準を厳格化する方針で一致した。昨年は、「パナマ文書」流出でタックスヘイブン(租税回避地)として注目されたケイマン諸島などが非協力国・地域から除外され、基準の甘さが指摘されたためだ。ただ、判定国への制裁措置などは曖昧なままで、実効性には疑問も残る。

 今後、G20は課税逃れ対策に非協力的な国・地域を「ブラックリスト」として掲載する基準をより厳しくする。基準項目の増加や、審査体制の強化などについても検討するとみられる。

 現行の基準は、2016年に経済協力開発機構(OECD)が作成。(1)税の透明性を審査する国際組織の評価を満たしている(2)個人の金融情報を定期的に交換する仕組みに参加(3)税務当局が協力する多国間条約に署名している-の3基準で、原則2つ以上満たさなければリスト掲載となる。

 しかし、ケイマン諸島などは2000年以降、積極的に他国と租税条約を締結するなどして、「見た目だけを整えた形で基準をクリアしてきている」(財務省関係者)とされる。

 さらに、リスト掲載国への制裁措置は各国の国内法に委ねられており、対応のばらつきも課題だ。基準の厳格化だけでは課税逃れ対策には限界がある。G20加盟国の結束力を高め、制裁措置にまで踏み込んだ見直しも求められている。(西村利也、ブエノスアイレス 蕎麦谷里志)

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