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新興国に通貨危機懸念 米利上げで資金逆流 G20でも議論

 2008年のリーマン・ショック以降、世界の中央銀行は経済を支えるために政策金利を押し下げる大胆な金融政策を実施。その結果、各国の投資マネーは金利の高い新興国の通貨や株などに流れ込んでいた。だが、米国の景気が回復基調に乗ると、FRBは15年から段階的に利上げを開始。新興国に流れていたマネーが米国に戻り始めている。

 通貨安は輸入品の値段を引き上げてインフレにつながるほか、通貨安を食い止めようと政策金利が引き上げられることで、経済を冷やすきっかけにもなりかねない。通貨の下落が連鎖することで影響が世界経済へと波及することもあり、1994年のメキシコ通貨危機や、97年のアジア通貨危機も米国の利上げが、世界的な混乱につながった。

 明治安田生命保険の小玉祐一チーフエコノミストは「今のところ深刻化している状況ではない」と話す。過去の通貨危機の反省で、新興国も外貨準備を増やすなど対策を講じているからだ。ただ、「市場が過剰反応し売りが売りを呼び、深刻な問題を抱えていない国まで売られ始めると状況は変わってくる」(小玉氏)という。

 今後は米国だけでなく欧州中央銀行(ECB)も利上げを始める。世界経済を混乱させないよう、どうかじ取りするか、G20の指導力が問われている。(ブエノスアイレス 蕎麦谷里志)

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