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【高論卓説】「米中貿易戦争」による円高リスクを警戒すべし 田巻一彦氏

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【高論卓説】
「米中貿易戦争」による円高リスクを警戒すべし 田巻一彦氏

輸出向け電子製品を中国貴州省で生産する台湾企業の工場=5月(共同) 輸出向け電子製品を中国貴州省で生産する台湾企業の工場=5月(共同)

 それを反映し、米2年債利回りは着々と水準を切り上げ、10年債とのギャップが縮小してきた。米景気が堅調であれば、10年債利回りはやがて3%台に乗せ、さらに上昇していくはずだが、そうした動きを見せないのはなぜか。

 米中貿易戦争をはじめとする「政治的リスク」を米国債市場が織り込み続けているからではないか。

 この先の市場の動向次第では、FRBが12月の利上げを見送る展開も十分にあり得る。市場がその動きを先取りするようなら、日米金利差を大きな材料としてきた対円でのドルの底堅さも、「危うさ」をはらみ始めるのではないか。

 その意味で、当面の間は米長期金利が、グローバルな経済のリスクの程度を測る「体温計」の役割を果たしそうだ。18年後半は、前半とは違ったマネーフローになるリスクに十分、目を配る必要がありそうだ。

 田巻一彦(たまき・かずひこ) ロイターニュースエディター。慶大卒。毎日新聞経済部を経てロイター副編集長、コラムニストからニュースエディター。59歳。東京都出身。

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