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物価2年ぶりにプラスも、厳しい「デフレ心理」払拭 原油・野菜高に増税で消費冷え込み?

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物価2年ぶりにプラスも、厳しい「デフレ心理」払拭 原油・野菜高に増税で消費冷え込み?

 平成29年の国内物価は2年ぶりにプラスに転じたが、物価上昇の足取りは鈍い。「異次元の金融緩和」を続ける日銀が金融政策の正常化に向けて重視するのは、家計や企業が経済の先行きを悲観し消費や投資を抑制する「デフレ心理」の払拭だ。しかし、ガソリンや野菜といった身近なモノの価格は急上昇し、家計の負担が増している上、31年10月には消費税増税も予定され、むしろ消費者心理が冷え込む懸念がくすぶる。

 「物価や賃金が上がらないことを前提とした考え方や行動が非常に強い」

 デフレ心理の払拭に手を焼いている日銀の黒田東彦総裁は、こう吐露する。

 日銀が物価動向の判断材料として重視するのは、生鮮食品に加え日々の変動が激しいエネルギー価格を除いた数値だが、昨年の上昇率はわずか0.1%止まり。携帯電話の通信料や賃貸住宅の家賃などでの激しい顧客獲得競争が物価上昇を妨げた。

 一方、足元のレギュラーガソリンの全国平均小売価格は、産油国の協調減産が原油価格を押し上げた影響で約2年半ぶりの高値水準。昨秋以降の長雨と低温で生育不良が続き、キャベツや白菜、大根の全国平均価格は平年の2~3倍に高騰した。

 大和総研の長内智シニアエコノミストの試算では、この半年間の原油価格上昇は、物価上昇率を0.6ポイント押し上げる効果が見込まれる。原油由来の加工品や運賃上昇も予想される。

 ただ、「節約志向が強まり消費に影を落とす」(長内氏)なか、企業はコストの増加分を価格に転嫁しにくくなっている。

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