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注目される「金融老年学」 お金の制約なく生活できる期間と寿命の一致を

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 「100歳時代」では、リタイア後の期間が従来に比べて一段と長くなりそうだ。何歳まで生きるのか分からず、公的年金も将来的に頼りにできない中、金融資産が途中で底をつかないようにすることが重要になる。長寿や加齢が経済や金融行動に与える影響を研究する「ファイナンシャル・ジェロントロジー(金融老年学)」という分野が注目されており、野村証券を傘下に持つ野村ホールディングス(HD)などが取り組みを強化している。

 「金融面の制約がなく生活できる期間を示す『資産寿命』を、生命寿命と可能な限り一致させることが、金融老年学の主な目標だ」

 野村HD傘下の野村資本市場研究所の野村亜紀子研究部長はこう指摘する。

 野村証券が行った興味深い試算がある。60歳までに1500万円の金融資産を蓄え、2800万円の退職金を受け取ったとする。リタイアして勤労収入がなくなる中、年率0・5%の緩やかな物価上昇のもとで老後を過ごすとどうなるか。まったく運用しなければ、79歳で底をつく。「低リスク・低リターン」といえる年平均1・0%の投資収益率で運用したとしても、83歳までしか持たない-。

 野村HDは2つの取り組みで高齢の顧客への対応を図っている。

 1つは、平成28年10月に慶応義塾大学と開始した共同研究だ。慶大は同年6月に「経済研究所ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター」を設立。野村グループの顧客基盤や実務経験と、慶大の医学や経済学など各分野の専門家、学術的な成果を組み合わせることで、金融老年学を開拓する産学連携の試みだ。

 慶大で同センター長を務める駒村康平教授は「高齢者の心理や認知の変化に対応するような金融サービスのあり方が求められているのではないか」と話す。

 もう1つは、野村証券で29年4月に導入した高齢の顧客やその家族を専門で担当する社員「ハートフルパートナー」だ。足元では約60店舗に約70人おり、今年3月までに原則として全ての店舗に配置し最適なサービスを提供したい考えだ。

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