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コアなファンも離れ…「かっぱ寿司」の再生に苦戦 外食大手のコロワイド

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コアなファンも離れ…「かっぱ寿司」の再生に苦戦 外食大手のコロワイド

かっぱ寿司は59億円の大赤字を出すという決算予想を発表した かっぱ寿司は59億円の大赤字を出すという決算予想を発表した

 《かっぱ寿司の経営不振が続けば、コロワイドの屋台骨が揺るぎかねない状況だ。なぜコロワイドは「買収するメリットよりはリスクの方が大きい」(関係者)かっぱ寿司を買ってしまったのだろうか。[中村芳平,ITmedia]》

 外食大手のコロワイドといえば、事実上の創業者の蔵人金男会長が2017年2月下旬に社内報で、「個人的に張り倒したい輩が何人もいる」「生殺与奪の権は、私が握っている」などと過激発言したことで「コロワイドはブラック企業か」と、ネットで大炎上する騒ぎが起こった。

 この社内報が発行される少し前、傘下の「かっぱ寿司」(カッパ・クリエイトが運営)が、17年3月期で59億円の大赤字を出すという決算予想を発表した。

 この結果、親会社のコロワイドも17年3月期の連結最終損益で19億6800万円の赤字を計上する見込みになった。蔵人会長はかっぱ寿司の予想外の大赤字に激怒、上述のような過激発言につながったようだ。蔵人会長はこの後、カッパ・クリエイトの四方田豊社長(当時)を就任からわずか8カ月で解任、新しく取締役の大野健一氏を社長に就けた。大野氏はコロワイド傘下のバンノウ水産社長を務めた鮮魚のプロだ。

 コロワイドがかっぱ寿司を買収してからまだ2年3カ月程度だが、蔵人会長はその間にカッパ・クリエイトの社長を3回も交代させている。それだけかっぱ寿司の再生に苦戦しているわけだが、これは異常事態である。このままかっぱ寿司の経営不振が続けば、コロワイドの屋台骨が揺るぎかねない状況だ。コロワイドはかっぱ寿司の再生で読み間違いか、大誤算を冒したようだ。

M&A戦略による事業再生がコロワイドの成功モデル

 コロワイドはもともと甘味処(甘い味の菓子を出す飲食店)だった。蔵人会長が77年に居酒屋業界に進出し、手作り居酒屋「甘太郎」を開業。80年代からチェーン展開を本格化させた。もうけを新店舗に再投資、また出店する地域にセントラルキッチンを設置し、食材調達から食材加工、商品開発などを川上から川下まで一貫して行うマーチャンダイジング(MD)を志向した。

 コロワイドは99年に株式店頭公開(現ジャスダック)、00年に東証2部上場、02年に1部に昇格した。コロワイドが急成長のきっかけをつかむのは02年に、居酒屋「北海道」などを展開する平成フードサービスを買収し連結子会社化してからだ。この後、コロワイドはM&A戦略を駆使し、現在までに計17回の買収劇を実現してきた。コロワイドの歴史はM&A戦略と、連結子会社化、会社の商号変更の歴史だといっても過言ではない。コロワイドの成功はM&A戦略による企業再生のビジネスモデルを構築したところにある。

 現在、コロワイド傘下の主要事業会社はコロワイドMD、アトム、レインズインターナショナル、カッパ・クリエイトの4社である。ちなみに直営店舗数は1517店舗、FC店舗を含めた総店舗数は2740店舗を数える。売上高は2350億円(2017年3月期通期連結業績予想)で、外食企業の売上高ランキングでゼンショーホールディングス、すかいらーくに次ぎ、第3位に位置する。

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