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【G20】財政出動うたうも足並み揃わず 収支黒字の独でさえ消極姿勢

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【G20】
財政出動うたうも足並み揃わず 収支黒字の独でさえ消極姿勢

 27日閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の共同声明に「財政政策の機動的な実施」と明記されたのは、金融政策だけで経済を支えるのが難しくなっているためだ。とはいえ、1千兆円超の借金を抱える日本をはじめ、巨額の景気対策を打つだけの財政に余裕のある国は少ない。各国の足並みは財政出動でもそろわず、新たな需要を生む世界経済の牽引役は不在のままだ。

 今回のG20で財政出動への関心が高まったのは、先進国による金融緩和が行われているのに、世界的に経済の回復が思わしくないからだ。そこで、余力のある国に対して、景気下支えに向けた財政出動策が期待されたというわけだ。

 とりわけ、追加財政出動に取り組むかが注目されたのがドイツだ。自動車輸出の好調などで経常収支は大幅な黒字のうえ、財政収支も黒字と「超優等生」だからだ。

 しかし、ドイツのショイブレ財務相は26日、G20に合わせて開催されたセミナーで「債務を伴う成長モデルは債務の増大、バブルの形成、過度のリスク許容、経済のゾンビ化など新たな問題を生んでいる」と指摘。新たな財政出動に極めて消極的な姿勢を示した。

 日本もG20開催を前に期待が高まったが、麻生太郎財務相は26日の閣議後会見で「直ちに財政出動の話をしなければいけないほど日本のファンダメンタルズ(基礎的条件)は悪くない」と述べ、慎重な考えを強調した。今は平成28年度予算案の審議中で、追加対策の必要性を示せば、野党から欠陥予算との批判を受けかねない事情も絡む。

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