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【日曜経済講座】マイナス金利をどう生かすか 政府は緊縮財政転換の合わせ技を 編集委員・田村秀男

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【日曜経済講座】
マイナス金利をどう生かすか 政府は緊縮財政転換の合わせ技を 編集委員・田村秀男

 日銀は16日から、民間銀行の日銀当座預金の増加分について、日本で初めてのマイナス金利を適用する。

 すでに金融市場では1月29日の日銀政策発表後、長期金利がマイナス、円高・株安に転じている。一部メディアは「マネー動揺」と騒ぎ立てるが、目先の市場の変動で是非を判断するのは愚の骨頂である。国債のマイナス金利は高い信用度の反映であり、銀行貸出金利を下げて景気を刺激する。要は、それをわれわれの暮らす経済の活性化や脱デフレに向け、政府や民間がどう活用するかである。

 米ウォール・ストリートジャーナル紙10日付によれば、世界の市場では債券の21・1%、8兆7千億ドル(約900兆円)がマイナス利回りで取引されているという。債券利回りは通常はプラスになるのだが、債券の買値が額面や時価を上回る額を残る償還年数で割った値が債券利子(「表面利率」)より大きい場合にマイナスになる。

 チャイナリスク、石油価格下落などで世界的に株式市場が不安定な今、特段に価値が安定すると見込まれる債券の相場が高騰するのでマイナス利回りが出現する。日本国債は安心できる高質の金融資産として国際的に認められているわけで、マイナス金利の国債は「国の誇り」でもある。消費税増税を正当化するために政府債務を誇大に喧伝(けんでん)して国債の暴落リスクをあおる財務官僚や一部メディア、エコノミストの虚言ぶりが図らずもさらけ出された。

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