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【原発再稼働】再稼動広がらなければ…電気代値下げ遠く、家計圧迫

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【原発再稼働】
再稼動広がらなければ…電気代値下げ遠く、家計圧迫

 九州電力が15日、川内(せんだい)原発2号機(鹿児島県)を再稼働させたが、財務体質は依然厳しく、玄海3、4号機(佐賀県)の再稼働がなければ電気料金の引き下げにはつながらない。火力燃料費の増加で他の大手電力もこれまで値上げに踏み切っており、川内2号機以降も原発再稼働が広がらなければ、電気代が家計を圧迫することになる。

 長引いた原発停止で、九電の財務の健全性を示す自己資本比率は、6月末時点で9.6%と危険水域とされる1ケタ台に沈んだままだ。現行の料金体系は「川内と玄海の4基の稼働が前提条件」(瓜生道明社長)で、再稼働が川内に止まれば、財務改善の効果も限定的となる。

 他の大手電力も事情は同じだ。関西電力の八木誠社長は「原発が再稼働すれば値下げにつなげたい」と、再稼働に理解を求める。

 同社の高浜3、4号機(福井県)が動けば火力燃料費が減り、月130億円の収支改善を見込めるという。東京電力も柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)が運転再開すれば、月160億~280億円の収支改善を見込む。

 ただ、高浜は福井地裁が再稼働を差し止める仮処分を決定。柏崎刈羽をはじめ、事故を起こした福島第1原発と同じ炉型の沸騰水型軽水炉(BWR)は再稼働のめどすら立たない。

 大手電力10社の燃料費は平成22年度は3.6兆円だったが、26年度は7.2兆円と東日本大震災前の2倍の水準にまで膨らんだ。

 家庭向け電気料金は22年度比で2割以上も上昇し、家計への負担は増す。来年4月に電力小売りが全面自由化されるが、新規事業者も大手を参考に電気料金を設定する可能性が高い。原発再稼働で大手が料金を下げなければ、景気にも悪影響を及ぼしかねない。

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