記事詳細
CEATEC7日開幕 東芝撤退、出展数は過去最低

家電・IT(情報技術)の見本市「CEATEC JAPAN(シーテック・ジャパン)」が7日、千葉市の幕張メッセで開幕する。日立製作所、ソニーに続いて東芝が初めて出展を見送り、出展企業数が過去最低を更新する一方で、ITをサービスに活用する近畿日本ツーリスト、楽天が初出展する。
今回は、デジタル家電が中心だった従来の路線を変更し、仮想空間と現実世界を結ぶ「サイバー・フィジカル・システム(CPS)」と、あらゆる機器をインターネットでつなげる「インターネット・オブ・シングス(IoT)」に重点を置いたのが特徴だ。
6日に発表された出展者数は前年比3%減の531社・団体。このうち海外勢は前年並みの151社・団体で、国内勢の“撤退”が進んだ。平成12年の第1回から参加している東芝も、家電よりも収益が安定している企業向けのビジネスに注力するため、出展を初めて見送った。歴代3社長が引責辞任した利益水増し問題も影響したとみられる。
国内の電機各社はテレビや白物家電の販売競争で中国などを相手に苦戦しており、新たな展示の目玉としてCPSとIoTが浮上。近畿日本ツーリストは眼鏡型ウエアラブル(身に着ける)端末「スマートグラス」を利用し、観光名所の現実の風景と過去の風景を合成した仮想現実の世界が体験できるサービスを紹介。楽天もITを駆使して商品の人気度などが視覚でわかる技術を展示する。