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上海株、下落に歯止めかからず なりふり構わぬ中国政府の底支えも「不発」

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上海株、下落に歯止めかからず なりふり構わぬ中国政府の底支えも「不発」

大幅に下落した上海株の銘柄が表示された掲示板=8日、北京(共同)

 中国の株式市場の下落に歯止めがかからない。中国政府はなりふり構わずに株価てこ入れ策を打ち出しているが、上海総合指数はこの1カ月で約3割も急落。上海や深センの株式市場では、自社株の下落を恐れる企業が相次いで証券取引所に自社株の売買停止を申請。8日時点の売買停止銘柄は1400を超え、全体の半数を超える「前代未聞の事態」(大手証券)となった。

 中国の株式取引の8割を占める個人投資家の不安心理は高まっており、8日の上海株式市場は一時、前日終値から8%超下落。終値は5.9%安の3507.19だった。

 急落を受けて中国人民銀行(中央銀行)は急遽(きゅうきょ)、証券会社への融資を手がける金融機関向けの資金繰り支援策を表明した。この日は中国国有企業の監督当局も、国有企業の上場子会社の株主による株式の売買禁止といった相場安定策を発表。保険監督当局も、保険会社による株式投資の上限引き上げを発表するなど、慌てて打ち出された市場対策が、中国政府の動揺ぶりを浮き彫りにした。

 昨年11月の利下げ以降、上海総合指数は高値で推移。年初から6月12日にかけて約60%上昇。過熱感から、その後は一転して約30%下落した。この間も、中国人民銀が追加の利下げを実施したり、証券会社21社が総額1200億元(約2兆4000億円)の上場投資信託(ETF)購入を発表。だが、官民を挙げたてこ入れはほぼ不発に終わった。

 野村証券の岩田佳也グローバル戦略課長は「習近平政権は大衆による反政府デモなど、社会不安を抑えたいと考えている」と指摘、さらなる追加対策を予想する。ただ、中国は15日に4~6月期の経済成長率の発表を控えており、政府目標の7%を下回れば売り圧力が一段と強まりかねない。

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