産経ニュース

ギリシャ「返済不可能」 IMFの返済期限迎え、7月1日にもデフォルト

ニュース 経済

記事詳細

更新


ギリシャ「返済不可能」 IMFの返済期限迎え、7月1日にもデフォルト

 【アテネ=内藤泰朗、ベルリン=宮下日出男】ギリシャ政府は30日、国際通貨基金(IMF)に対する約16億ユーロ(約2200億円)の返済期限を迎えた。同国のチプラス首相は6月29日、返済はほぼ不可能との認識を示し、事実上のデフォルト(債務不履行)状態に陥る可能性が高まっている。同日期限を迎えた欧州連合(EU)の金融支援も失効する公算が大きく、ギリシャ情勢は厳しさを増している。

 チプラス氏は29日、公営テレビに出演し、「自国の銀行が窒息しそうなときに支払いを期待できるのか」と強調。IMFへ返済する可能性は排除しないとしながらも、EU側からの支援合意の申し出がなければ返済は不可能だと表明した。

 IMFへの返済では通常1カ月の猶予があるが、ラガルド専務理事は「7月1日でデフォルトだ」とギリシャに警告しており、IMF側の判断が注目されている。IMF側は返済期限を欧州中央時間の1日午前0時(日本時間1日午前7時)としている。

 金融支援をめぐっては、EU側とギリシャ側が「対話の用意」を示すが、失効回避への打開は見いだせていない。ギリシャ側はEU側の求める財政再建策受け入れの可否を問う5日の国民投票実施のため短期間の支援延長を求めるが、EU側は拒否している。

 ギリシャは残る72億ユーロの支援を受けられなければ、財政が破綻する恐れが指摘されている。公務員給与や年金の支払いなどのため政府が借用書などを発行し、最悪の場合、ユーロ圏離脱に至る恐れもある。国内では不安が強まり、預金流出が加速。政府は資本規制も導入した。

 チプラス氏は6月29日、国民投票で再建策が支持された場合の退陣も示唆。政情が流動化すれば、混乱の長期化にもつながりかねない。

「ニュース」のランキング