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中国まやかしの景気減速対策 無謀な6兆円ファンド設立&融資規制緩和

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中国まやかしの景気減速対策 無謀な6兆円ファンド設立&融資規制緩和

 景気減速が止まらない中国で、習近平政権は、保険会社の資金をインフラ建設にあてる6兆円規模のファンド設立と、銀行の融資規制緩和を打ち出した。しかし、景気低迷で資金需要に乏しいなかで効果は疑問で、不良債権の山が発生する恐れもある。市場では「株価の引き上げ策が本音では」との見方もある。(夕刊フジ

 設立が決まったのは「中国保険投資基金」。保険会社の資金を集めて3000億人民元(約6兆円)規模の基金を立ち上げ、中国国内の都市化プロジェクトや交通インフラ、水利事業などに投資するという。習指導部が掲げる新シルクロード経済圏構想「一帯一路」関連の海外プロジェクトの資金としても利用される見通しだという。

 中国主導のインフラ投資をめぐっては、アジアインフラ投資銀行(AIIB)が資本金1000億ドル(約12兆3000億円)、昨年12月に設立した中国独自の投資ファンド「シルクロード基金」が総額400億ドルの資金を準備しており、新たに保険投資基金が加わる。

 習指導部は、預金残高の75%を超えてはならないと規制されている銀行の貸出残高比率を撤廃することも決めた。

本音は株価引き上げ対策か

 資金繰りが悪化した中小企業や農業部門などに銀行が融資しやすい環境を整えるというのだが、米経済メディアのブルームバーグは「資金需要の低迷という大きな障害に留意する必要がある」というエコノミストの声を紹介、米投資情報誌バロンズ電子版も「銀行の融資規制撤廃、それがどうした?」と冷淡だ。

 週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は「中国は大規模な財政支出をする余裕を失っているが、新技術の開発もないため、旧来型の道路や鉄道整備に活路を求めざるを得ない。不採算投資で不良債権がさらに拡大する恐れもあり、結局は株価対策ぐらいにしかならないのではないか」と警告する。

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