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【日曜経済講座】インフラ銀…その正体は「共産党支配機関」 参加論を斬る 編集委員・田村秀男

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【日曜経済講座】
インフラ銀…その正体は「共産党支配機関」 参加論を斬る 編集委員・田村秀男

中国外資と海外銀行から借り入れ

 中国の外準残高は2014年末で3兆8430億ドル(世界2位の日本は1兆2千億ドル)もあるが、実は半年間で約1500億ドルも減った。景気の低迷や不動産相場の下落の中で、資金流出が年間で4千億ドル以上に上るからである(本欄3月1日付参照)。無論、習近平政権による不正蓄財追及から逃れるために、一部党幹部らが裏ルートで資産を外に持ち出していることも影響している。

 外準は人民銀行による人民元資金発行の原資になっている。外準が減ると、中国経済が貧血症状を起こす。そこで、中国は急激な勢いで、国際金融市場から借り入れを増やしている。グラフは、最近の外準と海外の銀行からの借り入れの増減額の推移である。昨年9月末には、外準の増加額を借入額が上回った。12月末のデータはまだ公表されていないが、借り入れは資金流出分を補うためにも、かなり高水準になると推計される。このまま資金流出が止まらないと、ロンドンなど国際金融市場から借金を増やさないと、外準は数年間で半減してしまうだろう。しかも、人民元金融システムを維持するためにこれ以上減らすわけにいかないのだから、外準をアジアのインフラ整備のために活用すること自体、ありえない。「世界一の外貨資産」というのは、いわば見せ金にすぎないのだ。

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