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訪日外国人向け「緊急通報アプリ」開発 大規模災害時の“言葉の壁”なくす

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訪日外国人向け「緊急通報アプリ」開発 大規模災害時の“言葉の壁”なくす

 政府は11日、急増する訪日外国人旅行者をにらみ、スマートフォンの画面上でタッチするだけで「119番」など緊急通報ができる専用アプリを開発する方針を固めた。大規模災害時には、言語の違いが外国人による緊急通報の“壁”になっており、政府は2020年の東京五輪・パラリンピックまでの実用化を目指し、4月から実証実験をスタートする。また、災害時にスマホで避難誘導する多言語対応の防災アプリも開発する予定だ。

 総務省消防庁が目指すのは、スマホの画面をタッチして質問項目に答えていけば、救急要請などを行うことができる仕組み。画面上で「救急」「消防」のどちらかを選択し、けがや病気の状態や災害の状況などを選べば、音声を使わずに救急車や消防車を手配できる。発信場所は衛星利用測位システム(GPS)で確認することで、迅速・的確な緊急出動が期待できる。

 昨年の訪日外国人旅行者は過去最高の1341万人に達した。だが、緊急時には「言語が壁となり、スムーズに緊急通報できていないケースも多い」(政府高官)。消防庁によると、多言語で対応できる職員が不在の場合、現在はファクスで緊急要請を受け付けているが、対応の迅速性に問題があると指摘されている。

 政府は訪日外国人旅行者数を2千万人に拡大する目標を掲げている。消防庁は「五輪開催時にはさらに多くの外国人旅行者が想定される。アプリ開発により、早く多言語に対応していきたい」としている。

 あわせて、自然災害の種類ごとに異なる避難場所を、スマホで誘導する「全国版防災アプリ」も多言語に対応した形で開発する方針だ。平成27年度から研究をスタートし、訪日外国人の安全・安心対策の向上を目指す。

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