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政投銀、上場準備を開始 3~4年後の政府保有株売却を想定 不振企業への出資や再生に注力

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政投銀、上場準備を開始 3~4年後の政府保有株売却を想定 不振企業への出資や再生に注力

 日本政策投資銀行が株式上場に向けた準備を始めたことが5日分かった。今国会で政投銀法改正案が提出されており、早ければ3~4年後に政府が保有する政投銀株の売却に踏み切ることを想定し、経営不振企業への出資・再生などを手がける「日本版投資銀行」を目指す考えだ。

 かつて政投銀は特殊法人だったが、平成20年に政府が全株式を保有する株式会社に変わった。政府は今後数年以内に政投銀株の一部を放出し、37年度末までに最大50%を手放す方針だ。

 政投銀は株式上場を視野に、上場企業並みの四半期決算や内部統制の仕組みを整える考えだ。外部有識者が業務を監査する仕組みについても、さらに拡充を検討する。

 また、安定株主を確保するため株式の一部を大手銀行や地方銀行に保有してもらう案や、投資余力を高めるため、国への配当金を一般株主より少額にしてもらう案などの検討を始めた。

 政投銀は20年のリーマン・ショック以降、日本航空や東京電力に金融支援を行ったほか、原子力発電所の長期停止で業績が悪化した北海道電力、九州電力にも出資した。大手銀行が手を出しづらい“危機対応”業務で存在感を示している。

 政投銀法改正案では、完全民営化の方針は維持されたものの、時期は示されず事実上先送りされた。

 民業圧迫を避ける配慮義務も盛り込まれたが、全国銀行協会の平野信行会長(三菱東京UFJ銀行頭取)は「(民間金融機関との)適正な競争関係の確保には、有識者による検証などが重要だ」と警戒感を示す。

 政投銀幹部は「(危機対応業務の)資金を調達しやすくするため、一定の政府関与を残してほしいのが本音だ」と打ち明けた。

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