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復興補助金、使用率は4割 会計検査院、基金事業を検査

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復興補助金、使用率は4割 会計検査院、基金事業を検査

 東日本大震災からの復興に向け、各自治体などが設置した102の復興関連基金事業で、平成25年度までに交付された国の補助金など約3兆4000億円のうち、使われたのは1兆3785億円(執行率約40・5%)だったことが2日、会計検査院の調査で分かった。複数年度にまたがるなどの事情はあるものの、執行率が0%の事業もあった。

 こうした点について、検査院は「事業規模が適正かどうか検証する必要がある」とした上で、「進捗(しんちょく)状況などを把握し、使用見込みのない資金があれば国庫への返納を要請するなどして、資金を適切で有効に活用するように努める必要がある」としている。

 執行率が0%だったのは「仮設住宅のサポート拠点運営費等」や「産業政策と一体となった被災地の雇用支援等」「災害復興住宅融資等」など。災害復興住宅融資については、高台整備や区画整理に時間がかかったことが影響し、融資の申し込みが少なかったことが要因としている。

 一方、東北の被災3県(岩手、宮城、福島)に設置された62の基金事業をみると、交付された国庫補助金などは計約1兆7000億円で、執行率は50・9%だった。

 被災した生活保護受給世帯を対象に生活相談などの支援を行う「生活再建サポート事業」では、宮城、福島両県の執行率は0%。震災後に生活保護の申請が急増することを想定していたが、実際には生活保護者数の変動がほとんどなく、既存の体制で対応できたほか、新規の人員配置が困難だったことが理由だとみられている。

 検査結果について、検査院は「復旧・復興事業の進捗の遅れや地域の人口減少などの課題がある」とした上で、「27年度末までの集中復興期間後も引き続き支援し、被災者の生活再建が迅速に行われるように努めること」との所見をつけた。

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