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習氏、成長優先から転換か 中国の成長目標引き下げ 7%台前半設定か 「隠れていたリスク顕在化」懸念
【南京=河崎真澄】中国共産党と政府が2015年のマクロ経済政策を討議する「中央経済工作会議」が11日、安定的な成長をめざす「新常態(ニューノーマル)」の段階に入ることを確認して閉幕した。成長スピードの追求から構造改革など経済の“質”の向上へ方針転換を明確にした。だが、不動産市況の悪化などで成長鈍化が続き、前年比7・5%だった今年の成長率目標は達成できそうもなく、来年は目標を引き下げることを認めた格好だ。
同会議では来年の成長率目標を7%台前半に設定したもよう。実際の目標値は来年3月の全国人民代表大会(全人代=国会)で公表する。安定成長へのソフトランディング(軟着陸)を意味する「新常態」との考え方は、習近平総書記(国家主席)が今春からたびたび言及していた。重要会議でキーワードに用いられたのは初めてとみられる。
国営新華社通信などによると、会議では「成長率の下落で隠れていたリスクが顕在化する」と指摘されており、不動産市況に頼った銀行の簿外融資などグレーな取引の「影の銀行(シャドーバンキング)」の破綻懸念や、地方政府の債務拡大に警戒感が示された。
同会議では、李克強首相が主張する「安定成長と構造調整のバランスを重視する」との路線を承認したもようで、成長優先派だった習氏らが、李氏ら改革派に譲歩した可能性がある。
