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【貳阡貳拾年 第4部 食糧安保新時代(3)】ウナギとマグロ、完全養殖で量産に挑む 

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 「ついに来たか」。ニホンウナギが国際自然保護連合の絶滅危惧種に指定された6月12日。全国養(よう)鰻(まん)漁業協同組合連合会の村上寅(とら)美(み)会長は表情を曇らせた。かば焼きで親しまれてきたウナギは今後、国際取引が規制される可能性が大きくなったからだ。

 養殖ウナギは現在、稚魚のシラスウナギを捕獲し成魚に育てている。かつて100トンを超えていたシラスウナギの年間漁獲量は、近年では国内需要の半分の10トンにも満たない。不足分は中国や台湾から輸入しており、取引規制は大打撃になる。「天然資源に頼らない完全養殖の早期実用化が必要だ」と村上会長は話す。

 完全養殖は受精卵を成魚に育て、採卵して再び成魚にする循環型の技術。ウナギでは2010(平成22)年に、水産総合研究センター(横浜市)が世界で初めて成功した。それまでレプトセファルスという幼生の餌が分からず育てられなかったが、サメの卵やオキアミなどをスープ状にした餌を開発して実現した。

 今後の課題は規模拡大だ。幼生は飼育環境に敏感で、小型水槽で数十匹ずつしか育たなかった。同センターは昨年、形状や水流を工夫した大型水槽に孵(ふ)化(か)直後の仔(し)魚(ぎょ)約2万8千匹を入れ、半年で幼生約900匹、1年でシラスウナギ約300匹の成育に成功。量産化への道を開いた。

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