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【貳阡貳拾年 第4部 食糧安保新時代(2)】世界の食卓支える“日本流” サケ養殖技術、南米チリへ

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 今年6月、日本の食卓を揺るがす、ある“事件”が起こった。銀ザケの卸価格が跳ね上がり、一時、20年ぶりの高値水準になったのだ。高騰の理由は、サケの病気が流行したことなどから南米チリで漁獲量が激減したこと。世界的にサケ人気が高まっていることもあって日本向けの供給が減少したのだ。

 日本にとってチリは重要なサケ調達先だ。東日本大震災で宮城県の銀ザケ養殖が打撃を受けた際にも代替の調達先となった。2013(平成25)年の日本のサケ・マス輸入(金額ベース)のうちチリは約6割を占める。

 かつて南半球にサケはいなかった。チリを北欧・ノルウェーに次ぐサケ輸出国にまで押し上げたのは、ほかならぬ日本だ。1972年、現在の国際協力機構(JICA)が養殖技術の専門家を派遣。北海道から卵を輸送し、放流、養殖の技術協力を本格化した。水深のあるフィヨルドと餌に恵まれた海域がサケ養殖に適していることは分かっていたが、文字通りゼロからのスタートだった。

 奇跡を可能としたのは、「卵の選別から餌の開発、病気予防など日本の養殖技術の総合力と海面養殖への切り替え」(JICA研究所の細野昭雄シニア・リサーチ・アドバイザー)だった。78年に日魯漁業(現マルハニチロ)と三菱商事が海面養殖に乗り出し、88年には日本水産が現地企業を買収。日水はその後、養殖から加工、販売までの一貫生産を立ち上げた。

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