【産経新聞創刊85周年】TOKYO2020 鮮やかに時代映す 4K・8K - 産経ニュース

【産経新聞創刊85周年】TOKYO2020 鮮やかに時代映す 4K・8K

 今年12月から衛星放送で高精細の「4K・8K」が始まる。政府は日本再興戦略で、平成32年に全国の世帯の約50%で視聴できるようにすることを目標に掲げ、4K・8K普及のカギとなる地上放送の実現にも期待がかかる。とはいえ、昭和39年の東京五輪がテレビの普及に一役買ったように、2020年東京五輪・パラリンピックで4K・8Kの普及が進むかは見通せない。
4K8K衛星放送を視聴するには
 4Kはフルハイビジョンの4倍の解像度を持ち、超高精細の8Kは4Kのさらに4倍の解像度を誇る。8Kの鮮明さは、人の目が認識できる限界を超えるといわれ、実物を見ているような臨場感が特長だ。
 電子情報技術産業協会(JEITA)によると、薄型テレビの国内出荷台数のうち、4K対応テレビは約4割を占める。ただ、そのままで4K放送を視聴できるわけではなく、衛星放送のアンテナはもちろん、専用チューナーも必要になる。
 当初、4Kの本放送の開始は平成32年の予定だったが、東京五輪の開催が決まり、2年前倒しされた。放送方式が未定のまま、機器の開発が急ピッチで進んだ結果、チューナーの規格決定が遅れた。東芝が今月、チューナー内蔵型のテレビの新製品を発売し、他社も秋以降に対応製品の発売を目指す。
 放送サービス高度化推進協会(A-PAB)が5月に発表した調査では、専用チューナーが必要になることを理解している人は13%。4Kテレビ所有者に限っても34・8%にとどまる。
 一方、4K・8Kの普及のカギは地上放送が実現するかどうかだ。総務省の工程表では、当面フルハイビジョン放送を継続するとしており、4K・8Kの地上放送は「検討中」にすぎない。通信分野との周波数の奪い合いで、4K・8K放送用の周波数を確保できるかも不透明だ。