【米朝首脳会談】東証、一時2万3千円超えも様子見ムード - 産経ニュース

【米朝首脳会談】東証、一時2万3千円超えも様子見ムード

 米朝首脳会談が開催された12日、東京株式市場は取引開始から日経平均株価が上昇し、一時は約3週間ぶりに2万3千円の大台を回復した。北朝鮮情勢の安定に向けた期待感が先行したほか、円安ドル高の進行も好感された。一方で取引時間中は下落に転じる場面もみられ、週内に開かれる日米欧の金融政策会合を前に、投資家の消極姿勢も浮き彫りとなった。
 終値は前日比74円31銭高の2万2878円35銭。東証株価指数(TOPIX)は5・98ポイント高の1792・82。この日は「朝鮮半島情勢の安定化へ一定の前進があるとの期待感」(野村証券)に加え、為替相場が1ドル=110円台前半の円安で推移したことで、取引開始から輸出関連株などが買われた。日経平均株価は午前9時9分時点で2万3011円57銭をつけた。
 ただ買い注文が一巡した後は下落に転じ、前日の終値を下回る場面も。米朝両首脳が共同声明に署名する前に再上昇したが、利益を確定する売り注文も入り、終値が抑えられた。
 市場反応に鈍さがみられたのは、日本の最大関心事だった拉致問題の成果が取引時間中に公表されなかったほか、日米欧の金融政策会合を前に情勢を見極めたいとのムードが広がったためだ。米国の利上げペース加速やユーロ圏の量的緩和政策見直しの是非が注目される中、米朝会談だけでは世界経済全体への影響を判断しにくかった。
 アジアの各国市場でも様子見の動きが目立った。上海総合指数は4営業日ぶりの反発も売買代金は低水準が続いたほか、韓国総合指数は小幅反落した。みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは「市場はイベントの一つが大過なく通過したという見方で、冷静に“次”を見据えている」と指摘している。(佐久間修志)