【神戸製鋼データ改竄】外部調査委報告、長期的、組織的な“改竄体質”、経営陣の自浄能力欠如 - 産経ニュース

【神戸製鋼データ改竄】外部調査委報告、長期的、組織的な“改竄体質”、経営陣の自浄能力欠如

記者会見で厳しい表情を見せる、神戸製鋼の川崎博也社長=6日午後、東京都中央区(松本健吾撮影)
 神戸製鋼所が6日に公表した製品データ改竄問題に関する外部調査委員会の最終報告書では、全社的な“改竄体質”が浮き彫りになった。改竄は多くの拠点で長期間にわたって行われており、複数の役員が関与、アルミ・銅事業では手引書も存在していた。社内調査では判明していなかった新たな不正も発覚するなど、経営陣の自浄能力の欠如も際立っている。
 川崎博也会長兼社長は6日の記者会見で、「収益至上主義の本社からのプレッシャーが現場に向けられ、不適切行為につながった」と苦しい表情で反省の弁を述べた。
 報告書では、現場の能力を超えた受注を抱える中、不適合品を適合品として出荷するためにデータ改竄が日常化していたことに加え、不正を可能とする検査プロセスが問題だったと指摘。
 平成28年にグループ会社で、ばね用ステンレス鋼線の強度偽装が発覚したにもかかわらず、アルミ・銅など他の部門でも同様の不正があることを全く想定せず、コンプライアンスの徹底など全社的な対策を取らなかった経営陣の怠慢も問題視した。
 これに対し、独立社外取締役の拡充などで取締役会の公正性、透明性を図るなどの再発防止策を打ち出したが、問題は神戸製鋼にとどまらない。品質問題が相次いで発覚する中、神戸製鋼の製品データ改竄問題は、日本のモノづくりの信頼を大きく損なう代表的な案件と位置づけられるからだ。
 記者会見で川崎氏は「誠実、愚直に、そしてスピーディーに進めることが重要」と力を込めた。しかし、不正は半世紀近くに及ぶほど根深い。経営陣の刷新が、早急な信頼回復につながるかは未知数だ。
(平尾孝)