各部門への評価「収益に偏っていた」

神戸製鋼所会見詳報(5)
データ改ざんの原因結果を発表する神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=10日午後、東京都千代田区(宮川浩和撮影)

 神戸製鋼所の経営陣と報道陣の質疑応答は、会見開始から1時間半を超えて続く。不正の温床となった各部門の閉鎖性を改善し、「風通しの良い組織」を目指すため、川崎博也会長兼社長は今後、管理職や現場社員との“対話”を進めたいという。

 --この報告書では、不正を「誰が行ったのか」が不明確だ

 川崎博也会長兼社長「本日の報告書は、10月25日までの(社内調査を行った)品質調査委員会の調査をベースにしている。さらに掘りが必要と認識していたが、すでに外部調査委員会に委ねている。外部委員会に対するデータ提供など、最大限の協力が現在のわれわれの使命だ」

 --国民が納得する内容になっていると思うか

 「外部調査委員会で継続されるし、最大限の協力をさせていただく。対策に関しては、今打てる対策を載せている。抜本的な対策は、(外部調査委の報告を踏まえた)品質ガバナンス検討委員会で精力的に検討し、最終報告書に記載したい」

 --今回の調査報告書では、原因分析に関して「考えられる」「推察される」などの表現が多い

 山本浩司常務執行役員「このリポートは生データ現物の検証と、弁護士の協力を得た関係者の聴取で作った」

 --「考えられる」というのは、「原因だと考えられる」という意味か

 「最終結論ではない。最終的には外部調査委員会の報告を受ける」

 --企業風土の改革ではなく、技術革新を進めるなどの方が喫緊の課題では

 山本氏「収益に偏った指標は経営の判断であり、見直すべきところは見直していく」

 --「風通しの良い職場作り」を目指すとのことだが、本社にはないのか

 勝川四志彦常務執行役員「自分の意見を言いづらいと感じたことはないが、外部の人が見たらどう思うか分からない」

 --本社は事業部門に無関心だったのに、風通しが良い職場といえるのか

 「無関心ということはないが、PL(損益計算書)やBS(貸借対照表)の管理に偏重してしまっていた部分はあると思う」

 --単に数字に関心があっただけで、人には無関心だったのでは

 「そう評価されるのであれば、そうかもしれない。PL/BS以外の部分も、本社としては関心を持っていたが、収益評価が前面に出すぎたと思う」

 --「風通しの良い会社」を作るために、川崎社長は誰と話し合う考えか

 川崎氏「工場長レベル、部長レベルに3回、4回集まってもらったり、テレビ会議などで私の考えを伝えたい。あくまで管理職のキーマン、工場を守る経営層・キーマンに自分の思いを伝えたい」

 --末端の社員には

 「とりあえずキーマン、管理職と話をしたい。最終報告書の提出後は全拠点を訪問し、自分の言葉で現場スタッフに伝えたい」