貿易協定なしのEU離脱も メイ英首相が言及、交渉難航で

 
メイ英首相=9日、ロンドン(ロイター)

 英国のメイ首相は9日の議会で、欧州連合(EU)を抜けた後の貿易関係について「政府としてあらゆる事態に備える責任がある」と述べ、EUと自由貿易協定(FTA)などを締結できない可能性に言及した。メイ氏の発言の背景には離脱交渉が難航し、通商協議入りのめどが立っていないことがある。英政府は同日、貿易と関税に関する政策文書を公表し、こうした方針を明記した。

 英国とEUがFTAなどを結ばなかった場合、世界貿易機関(WTO)のルールに基づいて貿易を行うことになる。英国の主力産業である自動車の輸出には10%の関税がかかり、経済への影響は大きい。EUの企業にも打撃となる。

 英国は離脱後もEUとの間で関税や貿易障壁がない関係を維持したい考え。ただ、EUは英国の離脱費用の支払いなどで「十分な進展」がないと主張。通商協議が遅れるとの観測が高まっている。(共同)