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【風を読む】孫氏のツイッターに違和感あり。 論説委員長・乾正人

会見するソフトバンク(SoftBank)グループの孫正義会長兼社長=2月12日午後、東京都港区(三尾郁恵撮影)
会見するソフトバンク(SoftBank)グループの孫正義会長兼社長=2月12日午後、東京都港区(三尾郁恵撮影)

 東京五輪・パラリンピック開幕まで2カ月を切ったが、歓迎ムードにはほど遠い。

 国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長が21日の記者会見で、緊急事態宣言下でも開催するのか、という記者の問いに「答えはイエスだ」と答えたのだが、猛反発を呼んだ。

 東京五輪組織委の橋本聖子会長は、「できると確信しながら、医療体制に支障をきたすことはないようにご理解いただけるよう…」と発言したが、まったく霞(かす)んでしまった。何が何でも「開催ありき」というIOCの本音が出た、と受け取られたのだ。

 コーツ発言に触発されたのか、ネットでは中止論が勢いを増している。ソフトバンクグループの孫正義会長もツイッターで吠えている。

 「今、国民の8割以上が延期か中止を希望しているオリンピック。誰が何の権利で強行するのだろうか」(5月22日)

 「違約金が莫大(ばくだい)だという話はあるけど、しかし、ワクチン遅れの日本に世界200カ国からオリンピック選手と関係者10万人が来日して変異株が蔓延(まんえん)し、失われる命や、緊急事態宣言した場合の補助金、GDPの下落、国民の我慢を考えるともっと大きな物を失うと思う」(5月23日)

 おっしゃること、いちいちごもっともなのだが、「どうも偽善的だなぁ」と感じてしまった。

 原因をつらつら考えるに、あの犬を使った携帯電話のコマーシャルが、個人的に嫌いなこともさることながら孫氏率いるソフトバンクグループの納税姿勢にある、と思い当たった。

 さきに発表した3月期の連結決算で同グループは、日本企業で過去最高の4・9兆円の最終利益をたたきだしたが、節税意識が他の大企業より強い印象がある。

 税引き前利益を法人税などの税額で割った税負担率でみると、NTT31・9%、トヨタ28・9%に比べ、14%と突出して低い(昨年2月3日付「東洋経済オンライン」から)。しかも毎年のように国税当局から巨額の申告漏れを指摘されているのだ。

 国民にワクチンを打つにしても一銭でも多くのカネ(税金)が必要だ。孫氏が積極的に納税すれば、発言の重みも違うのにねぇ。まぁ、貧乏人の僻事(ひがごと)ではありますが。

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