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【スポーツ茶論】英樹と秀喜に共通したこと 清水満

米ゴルフのマスターズ・トーナメントで、日本男子初のメジャー制覇を果たし、グリーンジャケットを着て両手を上げる松山英樹=4月11日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(ゲッティ=共同)
米ゴルフのマスターズ・トーナメントで、日本男子初のメジャー制覇を果たし、グリーンジャケットを着て両手を上げる松山英樹=4月11日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(ゲッティ=共同)

 あれから時がたった。いまだに興奮が冷めやらない。男子ゴルフ、松山英樹がメジャーの最高峰「マスターズ」で優勝した。快挙である。

 「日本人は(メジャー制覇を)できないんじゃあないかという声があったかもしれないけど、そこを覆すことができた」

 誇らしい言葉である。挑戦から10年、栄光をつかんだ松山に大きな成長を感じた。大会3日目に雨で中断した中、自己ベストの65のスコアをマークして首位に立った。「あまり(心に)波を立てることなく、怒らずにできた」と言った。メンタルの強さが進化した。凱旋(がいせん)帰国して臨んだリモート会見で『己を信じる』姿を口にしていた。

 「技術的に今年に入ってからよくなる気配があった。なかなか結果に結びつけることができなかったが、マスターズの週に入って少しずつ良くなっている安心感があった。だから成績が出なくても、状態が上がってきたということでミスを許せるというか、そういう気持ちになっていた」

 ゴルフに対し、異常なまでにストイックな男である。体力強化、道具へのこだわり、技術追究…。以前は、その過程でいらだつ姿を見せたこともあったが、それが消えていた。自らがやるべきこと、できることはすべてやった。あとは己を信じて臨む。たとえ結果が出なくても悔いはない。そんな信念である。

 最終日15番で池に入れた。4打あったリードが2打差に縮まったピンチのシーン…。

 「リードが一気になくなるという瞬間はすごくしんどかったですが、でもトーナメントをリードしている。自分を鼓舞するような気持ちでやっていました」

 だから追ってくるシャウフェレにも動じなかった。

 「ザンダー(シャウフェレ)のプレーは、僕はどうにもできないので、ただただ自分がいいプレーをすることだけをすごく考えてました」

□   □

 松山の言葉を聞いて思い出した人がいる。大リーグのヤンキースなどで活躍した松井秀喜さんだ。2009年、ワールドシリーズでMVPを獲得するなど世界最高峰の野球の舞台で頂点に立った。その著書『不動心』(新潮新書)でこう書いている。

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