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【主張】サイバー攻撃摘発 中国軍の電脳侵略許すな

 中国人民解放軍のサイバー攻撃専門部隊「61419部隊」の指揮下で行われたとみられるサイバー攻撃に関わった中国共産党員の男が、警視庁公安部に摘発された。

 平成28年から29年にかけて、宇宙航空研究開発機構(JAXA)など国内約200もの研究機関や企業に対する大規模なサイバー攻撃があった。一連の攻撃を実行したのは、中国人民解放軍に指揮された中国のハッカー集団「Tick」とみられる。

 共産党員の男は、システムエンジニアとして中国国営の大手情報通信会社に所属し、日本で活動していた。一連のサイバー攻撃に使われた日本のレンタルサーバーを偽名で契約した疑いで、私電磁的記録不正作出・同供用の容疑で書類送検された。公安部の事情聴取に応じたが、その後出国した。

 別の中国人の男も偽名でレンタルサーバーを契約していた。この男が「61419部隊」の要員から指示を受けていたことも判明している。「61419部隊」は中国・山東省青島市が拠点で、日本や韓国へのサイバー攻撃を担当しているとされる。

 中国が軍の部隊や工作員を使って、サイバー攻撃によって日本から機密情報や個人情報を窃取したり、情報通信機能や重要インフラのシステムダウン、機能妨害、乗っ取りを図ろうとしている実態の一端が分かった。中国人民解放軍による許しがたい犯罪で、「電脳侵略」といっていい。

 加藤勝信官房長官は20日の記者会見で「国内の関係機関で情報を共有し、対策に活用していく」と述べた。だが、れっきとした外交問題ではないか。政府は中国政府に抗議し、謝罪と容疑者引き渡し、再発防止を求めるべきだ。菅義偉首相は「中国に対して言うべきは言う」と述べてきた。それは今である。

 攻撃されたのはJAXAや防衛、情報通信関係の研究機関、企業だ。政府、警察当局と協力して情報窃取の有無を徹底的に洗うとともに、マルウエアのような有害な動作をする悪意あるソフトウエアが仕掛けられていないか調べてもらいたい。

 中国国営企業を隠れみのに日本で暗躍するスパイを直接摘発するスパイ防止法が日本に存在せず、容疑者に国外へ逃亡されてしまう問題点も改めて露呈した。政府・与党は同法制定に動くべきだ。

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