PR

ニュース コラム

【主張】松山の快挙 感動を日常回復の契機に

 オーガスタ・ナショナルGCに歓声が帰ってきた。パトロンと呼ばれる観客は新型コロナウイルス対策のため入場を制限されたが、興奮は抑え切れない。その歓声と拍手を浴びたのが日本の松山英樹であったことが、何よりもうれしい。

 米ジョージア州オーガスタで行われた男子ゴルフのマスターズ・トーナメントで松山が優勝した。四大大会を日本の男子選手が制するのは史上初、世界のゴルファーが最も憧れるマスターズで優勝するのはアジア選手として初の快挙だった。

 最終日は13番でティーショットがコースを突き抜けたが木に当たってコースに帰ってきた。15番ではグリーン奥の池に落としたが、落ち着いてボギーで収めた。ハラハラ、ドキドキの展開が未明から早朝にかけてのテレビの前でファンの目をくぎ付けにした。

 普段はポーカーフェースの松山が、優勝者に贈られる憧れのグリーンジャケットに袖を通し、両手を高々と掲げて満面の笑みをみせたガッツポーズがなんとも晴れやかで、いいシーンだった。

 快挙の目撃者となれることは幸せである。感動や興奮は、個人や社会を活性化させる。新型コロナ禍により、当たり前の日常が懐かしい今だからこそ、その効用はより貴重である。

 改めて現地からの中継をみて、感動や興奮には観客の拍手やため息、感嘆といった音や空気が重要な要素を占めると認識した。

 厳しいコロナ禍に苦しんだ米国で、制限付きながらも観客を入れてのメジャー大会実施にこぎつけたのは、ワクチン接種が進んだこともその一因だ。

 大会を主催するオーガスタ・ナショナルGCは、地域の当局とパートナーシップを締結し、ワクチン接種の会場や土地を提供し、支援してきた。こうした取り組みが地域住民の理解を得ることにもつながっているのだろう。大いに参考にしたい。

 国内でも、プロ野球やJリーグなどでコロナ対策の試行錯誤を重ねながらシーズンが進められている。世界中のスター選手が集結したかのようなラグビーのトップリーグは第1ステージを終え、プレーオフに入る。

 こうした経験の集積は、東京五輪の開催にも生かされるはずだ。松山の快挙による感動を、五輪の数々の競技でも味わいたい。

関連トピックス

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ